静岡県 Shizuoka.


県道223号 清水港土肥線

清水港−伊豆市土肥

[駿河湾フェリー]

 
 県道223号清水港土肥線は、清水港から駿河湾フェリー航路を経て伊豆市土肥の土肥港に至る一般県道です。たまたま欠番であった「223」が「ふ・じ・さん」と掛けまして、駿河湾フェリーの活性化の狙いも兼ねて2013年4月に県道認定されました。

 

清水港

[港町交差点]
陸上区間の有無は未確認ではありますが、ひとまず国道149号を清水駅・羽衣橋側から南下してきたところ。
この港町交差点を左折するとフェリーターミナルへの道路に入ります。

[T字路]
フェリーターミナルはここを左折です。

[清水区日の出町]
道なりに進みまして、この先は右90度カーブです。

[車両プール]
車両プールの入口にやって来ます。
誘導員の指示に従って車列の後ろで車を停めます。

[乗船申込書]
誘導員からこんな感じで「乗船申込書」を渡され、こちらを持って乗船券を購入しに行くことになります。(予約済みの場合は、予約番号を告げるようですが)

ちなみに「地域」の欄は「静」「沼」「浜」「伊」とありますが、それぞれナンバーの「静岡」「沼津」「浜松」「伊豆」の略称です。「富士山」が無いですが、まぁいいか。

 

清水マリンターミナル

[フェリー券売所]
清水マリンターミナルの中にカーフェリー券売所がありまして、こちらで乗船券を購入します。
乗用車での乗船券(3〜4m)は通常5,500円なのですが、調査日当日は県道認定を記念して特別価格の「3,776円」となっていました。この「3776」はもちろん富士山の標高(3,776m)にちなんだものです。

[顔ハメ]
観光地にありがちな顔ハメ。
左下には何気にr223のヘキサを添付しているところがグー。

[車両プール]
車両プールの様子。
右側の建物が清水マリンターミナル(清水港フェリーターミナル)です。

[乗船口]
車両の乗船口。正面にオリジナルヘキサが立っています。
駿河湾フェリーも何と泣ける対応をしてくれることか(笑)!

 

乗 船

[フェリー「富士」]
フェリー「富士」が到着しています。
全長83m×幅14m。乗用車のみだと最大54台積載可能とのこと。

[祝 県道223号開通]
「祝 県道223号開通」

どこまで県道PRに熱心なのか…。
道路マニア的には涙すら浮かぶ駿河湾フェリーの頑張りよう…(笑)

[乗船口]
車両乗船口から乗り込みます。

[車両甲板]
車両甲板の内部。
誘導員さんお疲れ様です。

 

出 港

[車両プール]
やはり作者KAWASAKIはフェリー出航となると船尾甲板から出港風景を眺めることを通例としておりますので、今回も船尾甲板に出てみます。
先ほどまで車両プールに並んでいた車列もすっかり無くなりました。

[岸壁]
乗客・車両が乗り込んだところでいよいよ出港です。
左は係留策を外す作業の様子。

[出港]
岸壁から離れたところで前進していきます。
清水港→土肥港の場合は特段方向転換を要さずに出港します。

[清水マリンターミナル]
清水マリンターミナルがだんだんと離れていきます。

[清水港]
出港してしばらくは清水港の湾内を航行していきます。
両側に工場や倉庫群が並んでいますが。

[船尾のヘキサ]


やっぱり何と言っても「駿河湾フェリー偉い!」と言いたいのがこのオリジナルヘキサ。船尾の両側に二種類設置されています。
道路マニア的にもこういう自己アピール(?)は大変嬉しいものです(笑)。

[船尾甲板より船室方向]
船尾から船室方向を望む光景。
清水港の港湾部を出たところで船室に入りました。

 

船 内

[船内]
船尾甲板から屋内に入ったところ。
客層としては、中国人がやや多かったかな…という感じです。

[お座敷]
まずはお座敷の区画。
カベに「r223」のおにぎりが貼っているところもお見事!(笑)

[ボックス席]
続いて赤色の座席がボックス席です。
更に船首側はボックスでない正面方向を向く座席となっています。

天井部分には「祝 県道223号開通」と横断幕が張られていました。どれだけ県道アピールに力を入れているのか駿河湾フェリー…。

[売 店]
売店です。
午後便だったためか、あまりお客はいなかったようで…。

[富士山海道船弁]
「富士山海道舟弁
  祝!新発売!!」


県道223号認定記念の弁当。
1セット1,650円也とのこと。

本当にあちこちに見られるヘキサと言い、県道アピールが半端無いです(笑)

[特別室入口]
特別室への入口。
左側の自動販売機で入室料を払ってから上に上がります。

[特別室]
特別室の様子。
正直なところ、駿河湾フェリーの船内は一般席だとあまり見晴らしが良くなかったりします。特別室だと遠くまで見渡せますので、船酔いしやすい方がかなり悪天候の日に乗船される場合などは特別室を利用しても良いかも。

[駿河湾]
ではこの辺で駿河湾フェリーの解説を。

清水港と土肥港を結んでいる駿河湾フェリーは、元々は静岡観光汽船株式会社が運行する「西伊豆フェリー」が前身でした。「西伊豆フェリー」としては「田子の浦港(富士市)−土肥港」を結んでいたのですが、利用者の増を狙って航路を2002年から現在の「清水港−土肥港」に航路を変えて「駿河湾フェリー」となりました。
その後、2003年には静岡観光汽船株式会社を鈴与グループが営業承継し、社名を「株式会社エスパルズドリームフェリー」と変更のうえ現在に至ります。

[甲板]
とは言え、原油高や観光需要の落ち込みによりフェリー旅客の減少に悩まされている昨今のフェリー事情。駿河湾フェリーも同じような状況にあり、2005年以降は赤字経営が続いているほか、乗客数の減少も響いていました。
伊豆半島の市町村からすれば、この航路は観光・生活上重要な路線であり、廃止になったらかなりの痛手。2011年には需要の掘り起こしを狙うべく、伊豆の三市町(伊豆市・西伊豆町・松崎町)が独自の助成による運賃割引制度を始めています。

[フェリーから望む富士山]
そして今回観光振興や地域活性化などを目的にこの駿河湾フェリーが「県道223号清水港土肥線」として県道認定されました。観光・交流の目的に特化したフェリー航路県道認定は全国初であり、たまたま欠番であった「223」の路線番号を「富士山」にちなんで採番されたうえ、更に2012/10には定まっていた認定方針についてもGWの観光時期や圏央道開通時期・フェリー航路開設日(駿河湾フェリーとしては2002年4月13日開設)を考慮して、2013年4月12日を県道認定日としたのだとか。

これに伴い、県・静岡市・伊豆市などで協議会を設立して、各自治体で拠出した現市を元に運賃値引き原資や広告宣伝費をまかなうこととしています。

フェリーから眺める富士山はなかなかのものですので、伊豆半島と静岡市の移動にはぜひ駿河湾フェリー活用のご検討を!

 

土肥港

[伊豆半島]
伊豆半島が見えてきました。
下船のアナウンスが流れたところで車両甲板に向かいます。

[車両甲板]
車両甲板の内部。
まあそこそこの乗船率だったようです。

[下船]
土肥港に到着しまして、誘導員の指示に従って下船します。

[土肥港]
左側は折り返し(土肥港→清水港)の乗船待ち車両。
下船車両はこのまま道なりに進んでいきます。清水港と違って迷うことはまず無いためか、特に誘導員はおらず。

[土肥港]
正面の小さな建物が土肥港ターミナルです。
まぁ、清水港のマリンターミナルに比べれば小さいですね。

[R136交点]


国道136号との交差点に出ます。
ここまでの区間が道路法上の「県道」となっているか、港湾法上の「臨港道路」になっているかはわかりませんが、ひとまずここで実質的な県道区間も終わりとなります。

大部分の車両はここを右折して下田市方面に向かっていました。

[折り返し出港するフェリー「富士」]
折り返し清水港へ出港するフェリーを見送ります。
調査日現在で駿河湾フェリーは船舶「富士」1隻体制で1日4往復しています。

今回の県道認定は自治体が努力している地域活性化の一環ではありますが、それらの努力が実って駿河湾フェリーが発展していくことを祈りつつ、このレポートを終わりにしたいと思います。
調査日:20xx/xx
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